この記事は、鮎の友釣りに関する記事です。
Ryujin-knot is very good ! Ryujin-knot is Japanese traditional fishing knot used in a very small number of regions. It is used when fishing AYU like a salmon.
では、内容です。
水中糸には、複合メタルのみでしたが、
今年は、フロロカーボンを水中糸に使ってみようと思います。
そこで、水中糸とワンピース鼻かんを結合する部分について、検討してみました。
「トリプル8の字を用いた結合方法」は、そのチチワを用いて、何らかの結合をするという意味です。なので、比較には、トリプル8の字を使います。
ここで、「トリプル8の字を用いた結合方法」の一例は、次の画像です。(出典:釣り人社「鮎釣り2018」)
「無精結びの一回ひねり」は、次の画像のことを指します。(出典:釣り人社「鮎釣り2018」)
「龍神結び」は、次の画像のです。(出典:釣り人社「鮎釣り2018」)
糸が滑る(または、簡単に結び目が緩む)ことで、結び目が解けることを、ここでは「すっぽ抜け」と呼ぶことにします。
結び目の強度がしっかり発揮されるためには、「結び目が切れる」ことが重要で、「すっぽ抜け」では、糸の強度を発揮できません。
なので、「すっぽ抜け」が発生しなかどうかを確認しました。
下の画像は、試験風景です。右に、目的の結びを作成して、左は、グリップ部に巻きつけるだけにします。左は、糸本来の強度が発揮できますので、必ず右の結び目が切れることになります。
「トリプル8の字結び」は、別検討で、すっぽ抜けはありませんでした。(後日記載)
次に、「無精結びの一回ひねり」についてです。以下に、5回の引っ張り試験の結果を示します。
回目 | 結果 | コメント |
1 | 切れ | |
2 | すっぽ抜け | 糸が滑りながら、徐々に解けていった |
3 | 切れ | |
4 | すっぽ抜け | 振動を加えると、結び目が解けた |
5 | すっぽ抜け | 振動を加えると、結び目が解けた |
上記の結果から、「すっぽ抜け」が多いため、無精結びの一回ひねりは、検討から除外します。
最後に、「龍神結び」の引っ張り試験の結果です。
回目 | 結果 | コメント |
1 | 切れ | |
2 | すっぽ抜け | 結び目が、しっかり締まっていなかった。 |
3 | 切れ | |
4 | 切れ | |
5 | 切れ | |
6 | 切れ | |
7 | 切れ |
2回目にすっぽ抜けが発生したが、結び目がしっかりと締まっていなかったためでした。反省して、きちんと結び目を作ってから引っ張り試験をしたら、その後にすっぽ抜けは発生しませんでした。滑るような感じも全くありませんでした。
下の画像は、切れた場合の試験結果です。
結果としては、「龍神結び」は「すっぽ抜け耐性」に「合格」です。
残った、「トリプル8の字結び」と「龍神結び」の比較です。
1本のフロロカーボン1.2号を、2本のボールペンに、それぞれトリプル8の字結びと龍神結びによって繋ぎます。ボールペンの間隔を徐々に広げることで、どちらかの結ぶ目が切れる試験をしました。
本当は、フロロカーボン0.4号や0.175号で試験をするべきなのですが、余っていた1.2号での試験です。
試験風景は下の画像です。左がトリプル8の字結びで、右が龍神結びです。
試験結果の勝敗を、次の表に示しました。勝ちが◯で、負けが×です。
回目 | 龍神結び | トリプル8の字結び |
1 | ◯ | × |
2 | × | ◯ |
3 | × | ◯ |
4 | ◯ | × |
5 | ◯ | × |
6 | ◯ | × |
6回勝負の結果は、龍神結びが4勝で、トリプル8の字結びが2勝です。
下の画像は、龍神結びの勝利した時の結果です。
両者、良い勝負となりましたが、龍神結びの方が、強いようです。
トリプル8の字結びの場合は、そのチチワを用いて何らかの接続をしなければならないので、結び目が2箇所となり、トリプル8の字部とチチワ部の弱い方で最終的な強度が決まるため、さらに不利になります。
試験前は、トリプル8の字結びの方が強いと思っていましたが、良い意味で、龍神結びが期待を裏切りました。
「トリプル8の字結び」「無精結びの一回ひねり」「龍神結び」を比較した結果、「龍神結び」が最良でした。
強度自体は、「トリプル8の字結び」と「龍神結び」は、僅差と見ることもできますが、トリプル8の字結びを利用する場合は、結び目がもう一つ必要となり、2箇所の強度の弱い方で決まることを考慮すると、結び目が一つの龍神結びの方が、さらに有利となります。
龍神結びの注意点は、しっかり結び目を作ることです。(引っ張り試験参照)
なぜ、龍神結びがこれほど優秀なのか、検討してみました。
龍神結びの拡大図が次の写真です。
この写真を見ると、強度を担保する部分は、「8の字結び」と似た構造を持っています。そのため、「トリプル8の字結び」と、近い強度があった訳ですね。
何よりも、「名前」がカッコイイ「龍神結び」でした。